問題のあるファクタリング会社とは?悪徳業者の見分け方を徹底解説

銀行など金融機関の融資やカードローンよりも手軽でスピーディーに資金調達ができる方法として近年注目を集めているファクタリング。しかし、『ファクタリングは怪しい』『ファクタリングは悪徳業者がいる』といったうわさを耳にして、利用するにあたり不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。結論から言うと、残念ながらファクタリング会社を装った悪徳業者は存在しており、金融庁が注意喚起も行うほどです。また、そのほとんどはファクタリング会社を装って高い利子を要求するような『貸付』を行うヤミ金業者です。今回は悪徳業者に騙されずにファクタリングを利用するために悪徳業者の見分け方や騙し方の手口などの特徴を徹底解説していきます。

【どうしてファクタリング会社の中に悪徳業者が紛れているのか】

そもそも、ファクタリング界隈においてどうして悪徳業者がはびこっているのかについて解説していきます。

▶現在ファクタリングの根拠となる法律は『民法第466条』のみ

基本的にファクタリングの根拠は民法第466条の『債権は譲り渡すことが出来る』とうものだけとなります。そのため、規制が緩くどんな業者でも参入でき、利用者を守ってくれる法律も少ないため、ヤミ金業者などの違法業者には細心の注意を払わなくてはなりません。

▶手数料の規制がない

利息制限法や賃金業法といったお金を貸し付ける際に発生する手数料は本来制限されています。しかし『ファクタリング』という制度は分類上、貸付ではなく『債権の売買』となるため、その取引をするにあたり設定する手数料を取り締まる法律が現在のところ存在しません。そのため、ファクタリングを装った違法な融資を行おうとする悪徳業者が紛れ込んでいるのです。

【悪徳業者の可能性が高いファクタリング会社の6つの特徴】

▶会社の公式サイトや固定電話がない

通常のファクタリング会社であれば、公式サイトなどの開設はもちろん、住所や電話番号などを公開し、サービスの利用をしやすい環境を整えていますが、ヤミ金業者の場合、架空の住所であったり、架空の名義で契約された携帯でやりとりをしていたりします。

▶見積もりが不明瞭、見積もりと実際の契約内容に乖離がある

ファクタリングは本申込みの前に実際どれくらいで買取が行えるのか『見積もり』をとることが一般的であり、その見積もりを比較して手数料の相場を知ったり、どの会社を利用するか決定します。しかし、その見積もりに詳細が記されていなかったり、ファクタリング契約の本来必要のない手付金や諸経費が含まれていたり、そもそも見積もりを出してくれないなど不振な点が多い場合は悪徳業者かもしれないと疑ってみた方が良いでしょう。また、見積もりを比較した上で契約したにも関わらず、見積もりと実際の契約内容にかなり乖離が発生している場合には契約を中止するのがおすすめです。

▶契約書がない、不適切

本来、ファクタリングの契約時には『債権譲渡契約書』というものを作成し、利用者とファクタリング会社の双方がそれぞれ書類を保管します。しかし、その契約書が『金銭消費貸借契約』となっている場合や契約書の控えを渡してもらえない場合などの怪しい行動をとる業者は悪徳業者の可能性が高いでしょう。

▶手数料が著しく高い

ファクタリングの手数料は2社間ファクタリングで8%~18%、3社間ファクタリングで2%~9%程度と言われています。また、これらを決定する要因は取引先の信用力や売掛債権の金額の大きさなどであり、ファクタリング会社が背負うリスクが低いと判断されると手数料も低くなる傾向にあります。これらの条件を考慮しても明らかに手数料が高い場合は、その業者は怪しいと疑った方が良いでしょう。

▶審査なしで利用できる

銀行などの融資やカードローンと比較して審査が寛容かつスピーディーと言われているファクタリングですが、審査なしで利用できるはずはありません。理由としてはファクタリング会社も売掛金を回収できなければ大きな損失を被るからです。『審査なし』『どこよりも審査が通りやすい』などといった甘い言葉に惑わされないように注意しましょう。

▶融資を進めてくる

ファクタリングの契約を進めていたのにも関わらず、『借りれる金額が大きいから融資の方がいい』などとなにかと融資を勧めてくる場合にも注意が必要です。また、ファクタリング契約をしたはずが、あとで契約書を見返したら実は『契約書上、融資になっている』という可能性もゼロではありません。業者を信頼しきらず、契約書は必ず細かいところまで目を通すようにしてください。

【怪しいファクタリング会社のよくある手口】

▶手数料が安すぎる

手数料が高すぎる場合もそうですが、逆に低すぎる場合にも注意が必要です。相場よりもあまりにも安い場合、実は『諸経費』や『保証料』などといった本来その契約では必要ないものが不当に上乗せされているというケースも少なくありません。

▶償還請求権ありになっている

本来、ファクタリング契約の場合は『償還請求権なし』であり、売掛金の回収ができなかった場合においても利用者がその返済義務を負う必要はありません。理由は『売掛債権』を貸すのではなく、資金の未回収リスクも含めて、買い取るという契約だからです。しかし悪徳業者の場合は契約書が『償還請求権あり』になっている場合があります。

▶契約書の控えがない

控えを渡してしまうと、契約内容の問題が露呈してしまう可能性があるため、違法な契約をしている会社は契約書の発行をしたがりません。当たり前ですが、ファクタリング契約をした際は必ずその場で契約書の控えをもらうようにしてください。

▶分割払いを勧めてくる

ファクタリング契約は『売掛債権』の売買であり、一括対応のみとなっています。ファクタリング契約で分割払いというものは存在しないのです。分割払いを提案してきた時点でその業者は怪しいということになります。そういった会社との取引はすぐに辞めるのが無難と言えるでしょう。

▶保証人が必要と言われる

先ほどもお伝えした通り、ファクタリング契約は『売買』であり、『貸付』ではないため、保証人や担保といったものは必要ありません。これらを求める業者には注意してください。

▶対面対応をしてくれない

オンライン完結のファクタリング会社もありますが、希望すればオンライン面談などを行ってくれる会社が多いでしょう。頑なに対面対応を拒否される場合は、怪しいかもしれないと疑った方がよいでしょう。

【怪しい業者の特徴を知って、ファクタリングを安全に利用しよう】

ファクタリング契約自体は資金繰りに悩む中小企業にとって、利用しやすい資金調達方法の1つと言えます。ファクタリングでスムーズに資金調達ができた結果、会社の倒産危機を回避できるということもあるでしょう。ファクタリング会社を選ぶ際に、しっかりと日極めることさえできれば、ファクタリングは非常に有効な資金調達手段となります。ぜひこの記事を参考にして、優良なファクタリング会社で安全に資金調達を行ってください。